プラム(すもも)各種


主産地/おすすめ時期

山梨・山形/6月中旬~8月

 

参考規格

500g/パック(品種・産地によって異なります)

 

概要

甘酸っぱくジューシーな食感を堪能できるプラム(すもも)は初夏から盛夏にかけて多く出荷されます。

品種も様々で、早生品種の大石早生から始まり、ソルダム、貴陽、太陽とそれぞれ2~3週間ごとに品種が切り替わって8月末頃までがおすすめ時期になります。

甘味と酸味の調和が魅力のプラムは夏の暑さを払ってくれること間違いなしです。

 

ヴェールをまとう果物!?

プラムは桃や枇杷と異なり、果皮に毛がありません。かといってサクランボのようなツヤツヤした表面でもなく、よくよく見ると表面におしろいをはたいたような、うっすらと白いヴェールのようなものが見えます。

これはブルームと呼ばれるもので、自然に果物から分泌される天然成分です。ブルームには果物の水分蒸発の防止・病気からの保護といった働きがあり、新鮮なものによく見られ、青果物が自ら生成する自然の鮮度保持技術といえます。

 

プラムのほか、ブドウ、リンゴ、ブルーベリー、キュウリなど多くの青果物にブルームがみられます。(ブルームレスきゅうりはこのブルームが出にくい品種です)

青果物から出る自然成分なので、人体に害はなく口にしてもまったく問題ありません。

美味しさを保つ働きがあるので、気になる方は食べる直前に洗い落とすようにして下さい。



主要品種

プラムの魅力は甘酸っぱさだけではありません。豊富な品種は果肉の色も、果皮の色も様々。

それぞれの流通期間が短いため、お気に入りの品種を食べ続けるのは困難ですが、裏を返せばシーズンが始まると色々な品種を楽しめる、という事にもなります。

 

 (画像には熟度のばらつきがありますが、おおよそ完熟時には赤みが増すものがほとんどです)

大石早生

ソルダム

貴陽

太陽


大石早生 (果皮:赤色、果肉:淡黄色/6月上旬~7月上旬頃)

国内で多く栽培されている品種。柔らかな果肉と、さわやかな甘酸っぱさが魅力。

早い産地では5月下旬頃から収穫が始まります。熟すと傷みやすいため、

果皮が赤くなり、香りが広がり始めたらすぐに召し上がって下さい。

 

ソルダム (果皮:緑色、果肉:濃紅色/7月中旬~7月下旬頃)

大石プラムに次いで多く栽培されている品種。果汁も充分で甘味と酸味のバランスが良い品種です。

緑色の果皮にうっすらと果肉が透けているため、見かけはあまり良くありませんが、果肉は濃く鮮やかな紅色をしており、香りも豊かです。

 

貴陽 (果皮:紅色、果肉:淡黄色/7月下旬頃)

後述の"太陽"を親に持つ品種です。ひとつの大きさが200gを超えることもある大玉品種

糖度が高く、程よい酸味、豊富な果汁と食味が極めて良いため、従来のプラムのイメージを変えた品種ともいえます。近年では贈答用として人気です。

果実の表面にひび割れのような模様がでてきますが、これは「輪紋(雲紋)」という食べ頃のサイン。模様がしっかりと綺麗に出ているものをお選び下さい。

 

太陽 (果皮:紅色、果肉:乳白色/8月上旬頃)

糖度が高く、酸味は控えめ。大玉の品種でやや楕円気味。

他の品種が終わるころに出回る晩生品種です。実が締まっており、日持ちに長けます。

完熟するとその名の通り果皮が美しい赤色に変化し、酸味も抜けて食味がぐっと良くなります。

 


仕入間もない状態

追熟調整後

プラムの変身

写真はどちらも早生品種の「大石早生」。

一見すると違う品物なんじゃないかと思ってしまうほど色が違います。写真左は市場に到着して間もない状態。パックの中は全体的に緑色で酸っぱそう…。このまま使うこともできますが、美味しく食べるには熟度管理が決め手!

 

キヨタでは青果物の保管に複数の温度帯を設定しています。

プラムの追熟に適した温度で管理すると…黄緑色だった果皮は鮮やかな赤色に!完熟したプラムは酸味が程よく抜け、甘味がぐっと濃厚に。ご家庭では直射日光の当たらない風通しの良い常温で保存すると良いでしょう。

 

プラムは色の変化とともに香りも重要な食べ頃のサインです。甘い香りが強くなってきたら程よく冷やしてお召し上がりください。また、完熟したものは新聞紙や紙袋に入れて冷蔵庫で保存しましょう。完熟後は日持ちしないため早めに召し上がってください。